東洋医学は体全体を診るという。
「木」を見て「森」を診る医学とも。
私は嘘だと思う。
例えば、勉強会で中医学の「瘀血」について学んだ翌日。
患者さん皆が「瘀血」に思える。
鍼灸師になったら、やたら町に鍼灸院が多いことに気づいたり、
妻が妊娠すると、道行く人のお腹が膨らんでいるのに目が行ったりした。
つまり、自分自身の持っている概念や、関心事によってヒトを診ているということ。
そう考えると「全体を診る」というのは、禅の境地にでも似ているのだろうか。
ただ、その方の心理、環境、立場、苦しみ・・・
全体は診られないけど、汲み取る想像力を持ちたいと願う。
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