5月に受けた健康診断で、心電図が要精密検査だった。
なかなか病院に行く時間がないから放っておいたが、子供が小さいので突然死する訳にもいかない。
仕方なく受診。
病院までは1時間もかかった。ろくに調べもしないで行って迷う私が悪いんだけど。
到着して診察室に通されたら、医師が「5番につけるかなぁ。」と言った。
診察室が5番だったから、私は「5番で違いました?」と聞いたら、「僕なら5番はつけないなぁ。」と言われた。
どうやら、「5番」は要精密検査の番号らしい。
「自覚症状はあるの?」と聞かれたから、
「強いて言えば、ごくたまに胸のあたりが少し違和感というか・・・。肋間神経痛だと思ってますけど。」と答えたら、「いや、自覚症状はないでしょ。」と言われ、矢継ぎ早に「胸の音聞くからシャツめくって。」と言われた。
私は頭に来たので、相手が聴診器で胸の音を聞いているのを分かっていながら「あなたが自覚症状があるのかと聞いたから、答えたんでしょう。」と言った。
医師は黙ってパソコンに「自覚症状なし」「心音に異常なし」などと打ち込んでいた。
心音なんて、私の声で聞こえていない筈だけど。
「超音波と心電図を取ってきて」と言われた私は、その必要がない筈なのに取られることに疑問を感じたけれど、この人に言っても仕方がなさそうなので、しぶしぶ取ることにした。
検査が終わって5番の診察室に戻ると、
「心電図でT波がもっと高い人なら、心筋梗塞の急性期とかなので、外来では診ない。あなた位の高さは僕なら要精密検査はつけないんだけど。毎年つけられるでしょう?」と言われた。
T波異常は初めてだし、以前は違う不整脈でひっかかったことがある。でもこの人に言うのは嫌だった。
「来年以降同じ項目で引っかかったら、来なくて良いということですね。」と確認し、帰ることにした。
診察室を出るときに、「ありがとうございました。」も言わずに出たのは初めてである。
無礼を無礼で返すなんて私も小さいなぁ、と自己嫌悪に陥りながら、帰りは迷わず30分くらいで帰れた。
帰って直ぐに、作って貰った診察券をゴミ箱に入れた。
二度と行くことはないだろう。
施設は綺麗。中身は残念。
自分自身への戒めとしよう。色々な意味で。
PR